日本学術会議会員の任命拒否に対する緊急声明

日本科学者会議岐阜支部幹事会は、このたびの日本学術会議会員任命の拒否に対して抗議の意を示すために、以下にように「緊急声明」を作成しました。

 

========

緊 急 声 明

 

日本学術会議会員の任命拒否に抗議し、任命拒否の撤回と任命を拒否した理由の開示を求めます

 

2020年10月9日

日本科学者会議岐阜支部幹事会

代表幹事   安部 淳(岐阜大学名誉教授)

代表幹事 中須賀 徳行(岐阜大学名誉教授)

 

 日本科学者会議は、1965年の創立以来一貫して、科学の自主的・総合的な発展を願い、科学者としての社会的責任を果たすため、さまざまな活動を進めている科学者の全国組織・学術団体(日本学術会議協力学術研究団体に指定)です。私たち日本科学者会議岐阜支部は、岐阜県内に在住あるいは岐阜県内にて研究活動に携わっている科学者で構成しています。

 さて、日本学術会議が推薦した105名の会員候補のうち、6名の候補者について、菅義偉首相は任命を拒否しました。日本学術会議法では、日本学術会議からの「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」とされております。また、首相の任命は「形式的」なものと国会答弁で説明されてきました。これは、日本学術会議の独立性と自律性を担保するものであり、私たちはそのように日本学術会議会員は任命されるのが妥当であると考えます。このたびの任命拒否は、日本学術会議の独立性と自律性を脅かし、ひいては、日本国憲法第23条に定められた学問の自由を国家権力が侵害するものであります。

 日本科学者会議岐阜支部幹事会は、菅首相に対して、日本学術会議会員の任命拒否について抗議し、撤回することを求めます。加えて、任命を拒否した理由を開示することを求めます。また、本件の顛末がどのようになろうとも、萎縮することなく、自らの信念に基づいて学問に取り組むことを表明します。

 

以上

============